みんなに優しいウェブサイト
今回は「ウェブアクセシビリティ」について書きます。「ウェブアクセシビリティ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?「ウェブアクセシビリティ」とは、「高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人も、年齢的・身体的条件に関わらず、ウェブで提供されている情報にアクセスし利用できること」を意味します。どんな人でもインターネットを使いやすく、楽しめるようにするための工夫です。
例えばウェブサイトなら、あらゆる人にとって読みやすいテキストフォントや、画像に代替テキストを設定するといった配慮が考えられます。そのための基準を整備したガイドライン(WCAG)が用意されています。土台となる四つの原則は、知覚可能、操作可能、理解可能、堅牢 (robust)です。
具体的なポイントをいくつかご紹介します。
①明確な構造
ウェブページは、分かりやすくシンプルな設計を心がける。ヘッダーやリスト、テーブルなどを正しく使用し、スクリーンリーダーがコンテンツを適切に解釈できるようにする。
②画像に代替テキストを使用
視覚に障がいがある方などが音声読み上げ機能を使用するときのために、画像の内容を説明する代替テキスト(altテキスト)を設定する。
③適切な色のコントラスト・フォント
視覚障害のあるユーザーや色覚異常のユーザーも文字を読みやすくするために、背景と文字の間に十分な色のコントラストをつける。文字は見やすい色や大きさ、フォントを使用するなどして、可視性が高くなるような工夫をする。
④音声をテキスト表示
音声でのナレーションや動画コンテンツを提供する際には「字幕」を入れてテキストでも表示するようにする。
⑤視線や声で操作可能
マウスやキーボードをはじめとする、デバイスの入力機能が使用できない方に向けては、視線や声で入力や操作ができる機能を追加する。
また、内容を理解しやすいような見せ方・表現にすることも、アクセシビリティの大事なポイントです。
・全体構成が一覧できるサイトマップを作る
・各ページの内容が分かるようにページタイトルをつける
・一般的で分かりやすい言葉を用いるようにする
など、ユーザーに配慮することで、理解も深まります。
すべてのアクセシビリティに対応することは、コストも時間も必要になり難しいですが、このような内容を知っておくだけでも価値があると思います。
アクセシビリティに配慮した姿勢を打ち出すことは、プロダクトや企業のイメージ、信頼性向上の一助となり、また、これから超高齢化社会を迎える日本で、アクセシビリティの重要性はますます高まっていくものと予想されます。今回の内容が少しでも参考になれば幸甚です。
かがわ経済レポート2023年11月号
ウェブ解析士マスター 松岡亜紀子
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