【データの一元管理】について

 今回は、【データの一元管理】についてお話させて頂きます。データの一元管理という言葉だけ聞くと難しそうなイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、簡単な方法だとスタッフそれぞれのパソコンに保存していた各種データを、サーバやNASといわれる機器にまとめて保存をするという事も、データの一元管理の一種になりますので、既に行っているという方も多いのではないかと思います。もちろんもっと進めて、それぞれスタッフの役職や業務部門等でアクセス権限を持たせてデータ管理を行っているという方もいらっしゃると思います。

 ではなぜ、データの一元管理が重要なのかという事ですが、まずデータのバックアップがしやすくなるという事が挙げられると思います。スタッフそれぞれのパソコン内に業務データがバラバラに保存されていたら、それぞれのパソコンで定期的なバックアップが必要となり、その管理は基本的にそれぞれのスタッフ任せになってしまいます。なので、業務が忙しい時や忘れてしまっていて、長い期間バックアップが取れていなかったという事態になりかねません。その点、データの一元管理を行っていると、基本的にデータは一か所に集まっているため、バックアップ処理を定期的に(例えば夜中の12時に自動的に実施等)かつ自動で行う事が容易になります。

 このバックアップ処理は普段業務を行っていく上ではあまり意識しないとは思うのですが、企業にとってすごく重要な処理になります。データ保存している媒体とは別の媒体にバックアップデータを保存しておくことはもちろん、クラウド上や別拠点にもバックアップデータを保存する事も検討しておく必要があります。

 災害が起こってしまった場合でも、業務再開をいち早く行うには、各種データがきちんと保存(バックアップ)されている事が必須となります。つまりBCP的にもデータバックアップは重要になってくるという事が言えると思います。

 また、データの漏えい対策・セキュリティー対策等でもデータの一元管理は重要となります。
少し前までは、このデータの一元管理を行うために、サーバと言われる機器を設置する必要があり、そのサーバ管理はある程度のITスキルが必要だったため、中小・小規模事業者ではなかなか導入する事が難しかったのですが、今はNASと言われるデータ保存機器が安価で販売されていますので、専門的なITスキルがなくても導入しやすくなっていたりします。

 まだデータの一元管理やデータバックアップを実施していないという方は、自分の会社には関係ないというように思わずに、是非ご検討頂ければと思います。機器の故障や災害等は突然襲ってきます。何かあってからでは、データ復旧するのに時間もお金もかかってしまいますし、最悪復旧出来ないという事になってしまう可能性もあり、業務に多大な影響が発生してしまいますので、ご注意頂ければと思います。