
事業の価値(2)実証事業体験談
株式会社ビットコミュニケーションズ:現場目線に立ったIoT・AI活用の実証・実装
<登壇者>
株式会社ビットコミュニケーションズ 取締役 内海 信一氏
現場に何度も足を運び「この人なら」と信頼していただく
本プロジェクトの目的は漁業課題の解決に向け、生け簀の状態をリアルタイムで把握し、赤潮の予測や高収益魚の養殖へとシフトすることにあります。視察会では生産者が学生たちにソリューションを熱心に説明する様子が見られ、現場主体で進んだことが成果につながったと感じています。
実証から実装へのスムーズな移行のポイントは、現場との対話を重ねることです。頻繁に足を運び、現場の課題や要望を直接聞くことで信頼関係を築くことができました。ときには否定的な意見を受けながらも、何度も説明を繰り返すことで、漁業者に「この人たちは本気だ」と認識していただき、協力的な関係を築くことができたと感じています。技術導入の壁は「人」にあり、どれだけ現場の声に耳を傾け、同じ目線に立てるかが成功のカギとなるでしょう。
農業など他分野への応用についても、技術の利便性は理解されていても「使い方が分かりにくい」という課題が共通しています。現場に寄り添い、相手の目線に立って伝えることの重要性を再認識しました。単なる技術導入ではなく「この人なら解決してくれる」と思ってもらうまで足を運ぶことが、成功への第一歩となると考えています。